ボイラー技士(ボイラーぎし)とは、労働安全衛生法に基づく国家資格(免許)の一つです。 このページはりすさんが作成した試験問題アプリ、りすさんシリーズの紹介と試験に出題された項目をまとめたページです。
このページはボイラー試験の一部を紹介しています。アプリではもっと多くの情報をまとめてあります。
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①ボイラーの基本構造
ボイラーとは燃料を燃焼させて得た熱を水に伝え、温水や蒸気に変えることで暖房用の熱源にしたり、発電するための動力源に用いたりする機器です。大きく分けて2種類に別れます。
温水ボイラー
暖房や給湯に用いる
蒸気ボイラー
蒸気機関車、発電所等で用いられる
通常、ボイラーといった場合は、蒸気ボイラーを指します。
ボイラーの構成
①燃焼室(火室、炉筒)
燃料を燃焼して熱を発生させる部分
②ボイラー本体
水が入っており、燃焼室で発生した熱によってその水を加熱あるいは蒸発させて高温水または蒸気を発生させる部分。水の入っている部分を、胴、ドラム、水管と呼びます
③付属品及び付属装置
付属品は以下の物があります。
ステー、安全装置、計測器、送気系統の装置、空気予熱器、給水系統の装置、自動制御装置、通風装置、煙突、スートブロワ
②熱・圧力
ここでは熱・圧力に関係する用語を説明します
セルシウス温度
普段自分たちが使っている温度。摂氏(℃)で表す。
絶対温度
−273℃を0とした温度で、単位はケルビン(K)を使います。
熱量
熱の量のこと。単位はジュール(J)
比熱
1kgの物体の温度を1℃上げるのに必要な熱量のこと。
伝熱
熱が温度の高い方から低い方に伝わること。伝熱は3種類あります
①水を入れたやかんを火にかける、するとやかんの底が熱くなるが徐々にやかん全体も熱くなる。これを熱伝導という
②やかんはやかんだけでなく、中身の水も熱くする。これを熱伝達という
③火にかけているやかんに手をのばす。触れてないけど、熱くなる。これを放射伝熱という。
熱貫流
熱伝導と熱伝達を併せて熱貫流といいます
熱伝達率
やかんと水など、2種類の物質の間には熱の伝わりやすさがあります。それを数値化したものが熱伝導率です
圧力
物体に押される力のこと。まったく自覚はありませんが、私達は常に上から空気に押されています。これを大気圧と呼び、1気圧と表現しています。
ゲージ圧力
上から空気に押される力を含めない圧力。
絶対圧力
上から空気に押される力も含めた圧力のこと(空気圧+ゲージ圧と等しい)
沸騰と圧力の関係
水を入れたやかんを熱すると泡が上がってきます。このときの圧力を蒸気圧と言いますが、蒸気圧と大気圧がつりあった時、沸騰が起こります。
上のやかんのように沸騰している状態は、水分が空中へ逃げようとする力(蒸気圧)と空気が水を押す力(大気圧)がつりあっています
③ボイラーの種類と丸ボイラーの特徴
ボイラーの種類
構造によって、鋼製ボイラーと鋳鉄製ボイラーに別れます。
鋼製ボイラーはさらに、丸ボイラー、水管ボイラー、特殊ボイラーに別れます
丸ボイラー
丸ボイラーは径の大きい胴をもつもので、炉筒、燃焼室、火室などで火をたいて蒸気を発生させるタイプです
やかんに例えると、大きなやかんに水がたっぷり入った状態のものです。
水の量が多いと、なかなか蒸気が発生しません。そのため丸ボイラーは伝熱面積あたりの保有水量が多いことになります。
また蒸気の量が変わることを負荷変動といいますが、水のいっぱい入っている丸ボイラーは圧力、水位の変化が少ないのも特徴です。
丸ボイラーの種類
①立てボイラー
丸ボイラーの中でも胴を直立させ、底部に火室を置いたもの
・狭い場所に設置できる
・移設、据付が簡単
・水分の多い蒸気になる
②煙管ボイラー
胴のボイラー水の中に多数の煙管を通して、伝熱面積を増加させたもの。外だき式と内だき式がある。
・燃料の選択範囲が広い
③炉筒煙管ボイラー
↓断面図
内だき式の燃焼効率が90%と高い数値をもつボイラー。径の大きい波型炉筒と煙管群を組み合わせてできています。
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