Xcode 27で古いiOS Simulatorランタイムをコマンドラインから追加しようとすると、対象バージョンが利用可能であるはずなのに「iOS 18.6 is not available for download.」で停止することがあります。本記事では、報告されている発生条件、Apple公式のコンポーネント管理手順、安全な回避策、CI環境での確認方法を整理します。
代表的なエラーログ
$ xcodebuild -downloadPlatform iOS -buildVersion 18.6
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iOS 18.6 is not available for download.
Apple Developer Forumsでは、iOS 18.6だけでなく17.5など、iOS 26より前のランタイムを指定した場合にも同様の症状が報告されています。
原因
確認されている事実は、XcodeのGUIでは対象ランタイムを表示・インストールできる一方、Xcode 27のxcodebuild -downloadPlatformでは対象を見つけられないという不一致です。報告者はFeedback AssistantへFB24836279として提出しています。
重要:Appleは現時点で、この現象の根本原因や修正版を公式に公表していません。サーバー側カタログの設定不備やXcode 27の回帰と断定することはできません。
発生条件と対象バージョン
- Xcode 27.0(27A266a)
- Xcode 27.1 beta(27A9269)およびXcode 27.2 beta(27B5019j)でも再現報告あり
xcodebuild -downloadPlatform iOS -buildVersion 18.6など、古いSimulatorランタイムをCLIで指定- macOS 26.7およびmacOS 27.0の両方で報告あり
- GUIのXcode > Settings > Components > Add Platformsでは対象ランタイムをインストール可能
Appleのシステム要件では、Xcode 27のiOS Simulatorサポート範囲はiOS 17以降です。そのためiOS 18.6や17.5は範囲内ですが、iOS 16.4はXcode 27の公式Simulatorサポート範囲外です。範囲外バージョンの失敗を同じ不具合と判断しないでください。
推奨する対処手順
1. 使用中のXcodeを確認する
xcodebuild -version
xcode-select -p
複数のXcodeをインストールしている場合は、対象のXcodeを明示します。
sudo xcode-select -s /Applications/Xcode.app
sudo xcodebuild -runFirstLaunch
2. Apple公式の構文で再確認する
xcodebuild -downloadPlatform iOS \
-buildVersion 18.6 \
-exportPath "$PWD/SimulatorRuntimes"
同じ「not available」が返る場合、パスや初回セットアップだけが原因とは考えにくいため、削除・再インストールを繰り返す前に次の回避策へ進みます。
3. 操作可能なMacではComponents画面を使う
- Xcodeを開きます。
- Xcode > Settings > Componentsを開きます。
- Other Installed PlatformsのAdd Platformsを選びます。
- iOSと必要なバージョンで絞り込み、Download & Installを実行します。
これはAppleが公式に案内しているランタイム管理方法で、今回の報告でもGUI経由のインストールは成功しています。
4. ヘッドレスCIではランタイムを事前準備する
GUIを利用できないCIでは、次のいずれかを検討してください。
- 必要なランタイムを導入済みのCIイメージを固定して使う
- コマンドが成功するXcode 26.6環境などでランタイムをエクスポートし、CIへ安全に配布する
- Apple公式の
-importPlatformで取得済み.simruntime.dmgをインポートする
sudo xcode-select -s /Applications/Xcode.app
sudo xcodebuild -runFirstLaunch
xcodebuild -importPlatform "/path/to/iOS_18.6_Simulator_Runtime.dmg"
別バージョンのXcodeで取得したランタイムの利用可否は、ホスト構成とランタイムのサポート範囲に依存します。CIへ展開する前に検証し、Appleのライセンスと社内配布方針にも従ってください。
代替策
- ランタイムの準備工程だけXcode 26.6を維持する
- 必要なランタイムを含むCIプロバイダーの既成イメージを選ぶ
- 旧OS固有の検証が不要なら、Xcode 27が取得できる新しいSimulatorランタイムへテスト対象を移す
Xcodeや~/Library/Developerを無条件に削除する方法は推奨しません。今回の症状はGUIでは取得できるため、ローカルキャッシュ破損と決めつける根拠がありません。
修正できたか確認する方法
xcrun simctl list runtimes
xcrun simctl list devices available
一覧に対象のiOSランタイムが表示され、unavailableになっていないことを確認します。その後、対象OSのSimulatorを作成して起動し、CIでは同じイメージから再作成しても結果が再現するか確認してください。
注意点
- 2026年9月28日時点で、Appleが確認した修正版はありません。
- Xcode 27の公式SimulatorサポートはiOS 17以降です。
- GUIで成功するという報告はありますが、すべての環境での成功を保証するものではありません。
- 今後のXcode更新やサーバー側変更で挙動が変わる可能性があります。
まとめ
iOS 18.6 is not available for download.は、Xcode 27のCLIが古いiOS Simulatorランタイムを見つけられないときに表示される報告済みの症状です。まずXcodeの選択と初回セットアップを確認し、操作可能なMacではComponents画面を利用します。ヘッドレスCIでは、検証済みランタイムを含むイメージまたはApple公式のエクスポート/インポート手順を使うのが現実的です。公式修正版が示されるまでは、原因を断定せず構成ごとに検証してください。
