丙種危険物取扱者試験のポイント

 危険物取扱者(きけんぶつとりあつかいしゃ、Hazardous Materials Engineer)は、危険物を取り扱ったり、その取扱いに立ち会うために必要となる日本の国家資格です。 このページはりすさんが作成した試験問題アプリ、りすさんシリーズの紹介と試験に出題された項目をまとめたページです。

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危険物に関する法令

消防法で定める危険物の説明

 消防法別表第一において、類ごとの品名と性質が規定されており、これに該当するものが消防法上の危険物である。

 危険物は第一類から第六類まで6つに分類されている

 第四類危険物は引火性を有する液体である

 危険物の定義に量的な基準はない

 放射性物質や毒物・劇物などは消防法上の危険物の範疇にないものも多い

 常温で気体のものは、危険物に含まれていない

 危険性の大小ではない

 危険物を廃棄する場合は、海中又は水中に流出させないこと

 危険物を廃棄する場合は、危険物の性質に応じて安全な場所に埋没すること

 危険物を詰め替える場合は、防火上安全な場所で行うこと

危険物取扱者免状

 免状に記載されている氏名、本籍地が変わった時又は免状の写真が撮影から10年経過した時は、免状の書き換えが必要である。

 免状は危険物取扱者試験に合格した者に対し、試験を行った都道府県知事が交付する

 免状をなくしたり、破損したりした場合、再交付を申請することができる

 書き換えの場合は居住地又は勤務先の都道府県知事にも申請できる

危険物取扱者免状の書き換え

 結婚して姓が変わった場合、免状を交付した都道府県知事に書き換えを申請する

 本籍地の変更は免状を交付した都道府県知事、居住地の都道府県知事、勤務地の都道府県知事のいずれかに申請する

 住所、勤務先、勤務地の変更は申請の必要がない

危険物免状をなくして再交付を受けた後で、なくした免状を発見した場合の措置

 発見した免状を、10日以内に再交付を受けた都道府県知事に提出した

ガソリンと灯油を同一場所に貯蔵する場合の指定数量の倍数を求める計算方法

 ガソリンの貯蔵量/ガソリンの指定数量 + 灯油の貯蔵量/灯油の指定数量

指定数量

 灯油、軽油 1000L
 重油 2000L
 シリンダー油 6000L
 ガソリン 200L

保安距離を必要とする製造所等

 保安距離を必要とする施設は、製造所、屋内貯蔵所、屋外貯蔵所、屋外貯蔵所、一般取扱所である

屋外貯蔵所で貯蔵できないもの

 ガソリンは引火点が−40℃以下なので、屋外貯蔵所で貯蔵できない

危険物と混載できないもの

 第4類と混載を禁じられているのは第1類と第6類である

指定数量の倍数にかかわらず定期点検を実施しなければならないもの

 地下タンク貯蔵所、移動タンク貯蔵所、移送取扱所の3つである

製造所などにおける危険物の貯蔵、取扱いの技術上の基準

 危険物を貯蔵・取り扱っている建築物などでは、危険物の性質に応じた遮光や換気を行うこと

 常に整理清掃を行うとともに、みだりに空き箱その他不必要なものを置かないこと

 みだりに火気を使用したり、係員以外の者を出入りさせないこと

 可燃性蒸気が滞留するおそれのある場所では、火花を発する工具、機械等を使用しないこと

 危険物を収納した容器を取扱うときは、みだりに転倒、落下させたり、衝撃を加える又は引きずるなど粗暴な行為をしないこと

 危険物を焼却する場合は、安全な場所で他に危害を及ぼさない方法で見張り人をつけて行うこと

 屋内貯蔵所及び屋外貯蔵所では、原則として、基準に適合する容器に収納して貯蔵すること

 貯蔵所では、原則として、危険物以外の物品を貯蔵しないこと

 屋外貯蔵タンクの防油提の水抜口は、水抜口は通常、閉鎖しておく

移動タンク貯蔵所による危険物の移送

 移動貯蔵タンクには、取扱う危険物の類、品名及び最大数量を表示すること

 積載する危険物がガソリン、灯油、軽油、第三石油類(重油、潤滑油及び引火点が130℃以上のもの)、第四石油類及び動植物油類であれば、丙種危険物取扱者が同乗すればよい

 積載する危険物を取り扱える危険物取扱者が同乗する必要があるが、運転手である必要はない

 乙種危険物取扱者は免状に指定された類の危険物の移送のみ同乗できる

 移動タンク貯蔵所には、譲渡・引渡の届出書、定期点検記録などの書類を備えておかなければならない

 同乗する危険物取扱者は、危険物取扱者免状を携帯しなくてはならない

 危険物の類、品名、最大数量を表示しなくてはならない

移動タンク貯蔵所の位置、構造及び設備等の基準

 「危」と表示した標識を車両の前後のよく見える場所に掲げること

 屋内に常置する場合は、耐火構造又は不燃材料でつくった建築物の1階であること

 移動貯蔵タンクの容量は、30000L以下であること

 移動タンク貯蔵所に保有空地は必要ない

消火設備の組み合わせ

 第1種消火設備 屋外消火栓設備
 第2種消火設備 スプリンクラー設備
 第3種消火設備 ハロゲン化物消火設備
 第4種消火設備 大型消火器、大型泡消火器
 第5種消火設備 小型二酸化炭素消火器、水バケツ 

丙種危険物取扱者が、エチルアルコールを取扱う場合の規定

 甲種危険物取扱者又は乙種第4類の危険物取扱者の立会いのもとで取扱うことができる

危険物の取扱い作業の保安講習

 保安講習は都道府県知事等が行い、全国どこの都道府県でも受講できる

 製造所などに勤務していても危険物の取扱に従事していない者は、受講の義務はない

 製造所等で危険物の取扱いに従事している危険物取扱者は、3年以内ごとに1回受講義務がある

取扱所において、位置、構造又は設備を変更しないで取扱う危険物の種類、数量又は指定数量の倍数を変更しようとする場合

 変更しようとする10日前までに、その旨を市町村長等に届け出なくてはならない

製造所などの予防規程

 製造所等の所有者等及びその従業者は、予防規程を守らなくてはならない

 予防規程を定めたときは、市町村長等の認可を受けなければならない

 市町村長等は、火災の予防のため必要であるときは、予防規程の変更を命ずることができる

 施設の種類と危険物の数量によって決まり、従業者の人数で決まるわけではない

給油取扱所における危険物の取扱いの基準

 自動車等に給油するときは、給油空地から自動車などがはみ出さないようにする

 自動車等に給油するときは、固定給油設備を使用し、直接給油する

 自動車等に給油するときは、自動車等のエンジンを停止させる

 注入ホースは用いることはできない

給油取扱所の位置、構造及び設備の技術上の基準

 保安距離、保有空地ともに必要でない

 固定給油設備の周囲に間口10m以上、奥行6m以上の給油空地を保有しなければならない

 見やすい箇所に給油取扱所であることを示す標識と「火気厳禁」と掲示した掲示板を設けなくてはならない

 給油空地は周囲の地盤面より高くする

危険物の仮貯蔵・仮取り扱い

 指定数量未満の危険物については、仮貯蔵・仮取り扱いの対象ではない

 仮貯蔵の承認を受けると、指定数量以上の危険物を、貯蔵所以外の場所で貯蔵することができる

 仮貯蔵・仮取り扱いは、10日以内の期間に限られる

製造所などを設置した時の完成検査

 工事完了後、完成検査の申請をして、完成検査を受ける必要がある

 完成検査は市町村長に申請する

 使用開始前に完成検査を受ける

 工事の期間に関係なく、完成検査は受ける

第四類危険物を取扱う製造所において、掲示板に表示しなけれならない注意事項

 「火気厳禁」を表示する

危険物を車両で運搬する場合の基準

 運搬容器の外部には、品名、危険等級、化学名、数量、注意事項を表示しなくてはならない

 指定数量未満でも、運搬の規制は受ける

 同乗しても規制は受ける

 指定数量以上を運搬する場合は標識及び消火設備の設置が義務付けられている

消火設備

 すべての製造所には、消火設備の設置が義務付けられている

 移動タンク貯蔵所には、適応する小型の自動車用消火器を2個以上設けなければならない

 地下タンク貯蔵所には、第5種の消火設備を2個以上設けなければならない

指定数量以上の危険物の仮貯蔵

 消防長又は消防署長の承認を受けて10日以内の期間、貯蔵所以外の場所で仮貯蔵できる

製造所等の区分

 給油取扱所:固定した給油設備によって、自動車等の燃料タンクに直接給油するため、危険物を取扱う施設である

 移動タンク貯蔵所:車両に固定されたタンクにおいて危険物を貯蔵・取扱う施設のことである

 販売取扱所:容器入りのままで販売するため危険物を取扱う施設である

 簡易タンク貯蔵所:簡易タンクにおいて危険物を貯蔵、取扱う施設のことである

 一般取扱所:給油取扱所、販売取扱所、移送取扱所以外で危険物を取扱う施設

 地下タンク貯蔵所:地盤面下に埋没されているタンクにおいて危険物を貯蔵し、又は取扱う施設

 移送取扱所:配管及びポンプ並びにこれらに付属する設備によって危険物を取扱う施設

 屋外貯蔵所:屋外の場所において、貯蔵し、または取扱う施設

製造所等のうち、保有空地を必要としないもの

 給油取扱所

危険物取扱者以外のものが、危険物を取扱う際の立会いについて

 甲種危険物取扱者は、すべての危険物の取扱いに立会うことができる

 乙種第四類危険物取扱者は、第四類の危険物の取扱いに限り、立会うことができる

 丙種危険物取扱者は免状に指定されている危険物の取扱はできるが、立ち会いはできない

製造所等の設置、変更

 製造所などを設置しようとするときは、市町村長等に届出なくてはならない

 製造所等を設置したときは、市町村長等の行う完成検査を受けなくてはならない

 製造所等の位置、構造又は設備を変更しないで、危険物の品名、数量又は指定数量の倍数を変更するときは、市町村長等に届け出なければならない

危険物施設の中で、保安距離及び保有空地のどちらも義務付けられていない施設

 地下タンク貯蔵所

製造所等の譲渡又は引渡し

 製造所等の譲渡又は引渡しを受けたときは、遅滞なくその旨を市町村長等に届出なくてはならない

製造所等の位置、構造又は設備を変更するとき

 危険物の数量、指定数量の倍数の変更は市町村長等への届出が必要

 製造所等の譲渡、引渡しは市町村長等への届出が必要

 危険物の仮貯蔵、仮取り扱いをするときは、消防長または消防署長の承認が必要

製造所等の仮使用が認められるための要件

 変更工事に関わる部分以外の部分の使用であること

標識・掲示板

 移動タンク貯蔵所を除く製造所等はすべて、幅0.3m以上、長さ0.6m以上、地色は白、文字は黒で製造所等の名称を記載した標識を掲げなくてはならない

 移動タンク貯蔵所は、0.3m平方以上、0.4m平方以下の地が黒色の板に黄色の反射塗料等で「危」と表示

 標識を車両の前後に掲げなくてはならない

 すべての製造所等は、危険物の類、品名、最大数量等、危険物の内容を表示する掲示板を掲げなくてはならない

 

燃焼及び消火に関する基礎知識

燃焼が起こる条件

 燃焼が起こるには、可燃物、酸素供給源、点火源が揃わなくてはならない

 静電気の放電火花は、燃焼に必要な点火源になりうる

 火気や火花だけでなく高温の物体なども点火源になりうる

 二酸化炭素は酸素供給源になりえない

燃焼の仕方

 液体の燃焼は可燃性蒸気が空気と混合して燃焼する

 酸素の供給が充分でないと不完全燃焼する

 一般に酸素濃度が低いと不完全燃焼する

 固体の燃焼は蒸発燃焼、表面燃焼、分解燃焼、自己燃焼に分類できる

燃焼の難易に関する説明

 空気との接触面積が大きいほど燃えやすい

 含有水分量が少ないものほど、燃えやすい 

 酸化されやすいものほど燃えやすい

 可燃物を予熱すると温度が高くなり乾燥するため、燃えやすくなる

 引火点や発火点の低いものほど燃えやすい

 周囲の温度は高いほど燃えやすい

 蒸気比重と燃えやすさは直接関係しない

燃焼のしかたの分類

 石炭・・・分解燃焼
 重油・・・蒸発燃焼
 灯油・・・蒸発燃焼
 セルロイド・・・自己燃焼
 紙・・・分解燃焼
 木炭・・・表面燃焼

引火点と発火点について

 引火点とは燃焼範囲の下限値の蒸気を液面上に発生する時の液温をいう

 発火点とは可燃物を空気中で加熱した場合、他から点火されなくても発火、燃焼する最低の温度をいう

 発火点は固体、液体についても測定できる

 一般に油類の発火点は、その引火点より高い

 液温が引火点に達しても、点火しなければ引火、燃焼しない

 引火点、発火点ともその値が低いほど危険性が大きい

 一般に発火点は引火点よりも高い

静電気について

 乾燥した日は静電気が蓄積されやすい

 ガソリンの詰め替え時には、静電気が発生しやすい

 接地(アース)すると、静電気の蓄積をある程度防止できる

 静電気は電気を通しにくい物質に発生・蓄積しやすい

静電気による事故防止策

 移動貯蔵タンクに注入する時は、接地(アース)をする

 着用する衣服や靴は、帯電しにくい素材のものを使用する

 タンクなどに注入する時は、できるだけ流速を遅くする

 室内で作業をする時は湿度を高くする

 ガソリンを入れていた移動貯蔵タンクに灯油を入れる場合、当該タンクに可燃性蒸気が残留していないことを確かめる

 湿度が高いほうが静電気を蓄積しにくいので、取扱い場所を濡らしておく

 鉄棒を接触させると火花が発生する可能性があり、かえって危険である

消火について

 燃焼の三要素のうち、少なくとも1つを取り除かなくては、消火できない

 一般に空気中の酸素の濃度を14〜15%以下とすれば消火できる

 火のついた天ぷら鍋に蓋をして消すのは窒息効果による消火方法である

 粉末消火器の消火作用は主に抑制効果と窒息効果によるものである

電気設備の火災に使用した場合、感電する可能性がある消火器

 電気火災に適応しない消火器は、水、強化液、泡を放射する消火器である

火災の危険性

 燃焼範囲が広いほど、また下限値が低いものほど引火しやすく、危険性は大きい

油火災は水で消火することが適当でない理由

 油が水に浮いて火面を広げるため

消火器の消火効果

 ABC粉末消火器 抑制効果、窒息効果

 二酸化炭素消火器 冷却効果、窒息効果

 泡消火器 冷却効果、窒息効果

 水消火器 冷却効果

引火性液体を扱うとき、静電気が危険である理由

 静電気が帯電されるとき発生する電気火花が点火源となり引火する危険性がある

 密閉された室内で使用すると人が窒息する危険のある消火器

酸素と二酸化炭素について

 二酸化炭素は酸素と反応しないので燃えない

 酸素は可燃性物質ではないが、物質を燃えさせる支燃性がある

 空気中には酸素が約21%含まれている

 二酸化炭素は酸化されないので熱の放出も吸収もない

ガソリンの燃焼

 ガソリン液表面から蒸発した蒸気が燃焼する

標識の色

 普通火災・・・・白
 油火災・・・・・・黄
 電気火災・・・・青

火災の種類と消火器の組み合わせ

 配電盤の火災 二酸化炭素消火器

 木造建築物の火災 強化液消火器

 ガソリンの火災 ハロゲン化物消火器

 

屋内貯蔵所においてガソリンを貯蔵する場合、換気の必要な理由

 ガソリンの蒸気が滞留して燃焼範囲になるのを防ぐため

危険物の性状

 第一類 酸化性固体
 第二類 可燃性の固体
 第三類 自然発火性物質および禁水性物質
 第四類 引火性液体
 第五類 自己反応性物質
 第六類 酸化性液体

灯油の性質

 蒸気比重は4.5である 

 原油蒸溜のときガソリンと軽油の中間に留出するもので、ケロシンと呼ばれる

 揮発性は少ないが、炭化水素の混合物である 比重0.80、引火点40℃

 灯油の発火点は255℃

 蒸気は低所に滞留しやすい

 静電気の蓄積を防止するため、室内は乾燥しないようにする

 蒸気が漏れないように、保管容器は密閉する

 ガソリンが混合すると引火しやすくなる

軽油の性質

 蒸気比重は灯油と同じく4.5である

 淡黄色または淡褐色の液体

 水より軽く、水に溶けない

 引火点は50℃以上である

 電気の不良導体であり、静電気を発生、蓄積しやすい

動植物油類の性質

 指定数量は10,000Lである

 水に溶けず、水より軽い

 乾きやすい油ほど自然発火の危険性が高い

 アマニ油とイワシ油は、乾性油である、ヤシ油とヒマシ油は、不乾性油である

 引火点が250℃未満の動植物から抽出した油類である

 ヨウ素価という値によって危険性が異なる

 消火には散水が最も不適切である

ガソリンの性質

 揮発性があり蒸気は空気より重い

 水に溶けない

 特有の臭気がある

 本来は無色透明である

 蒸気比重は3~4である

 引火点:-40℃以下

 発火点:約300℃

 燃焼範囲:1.4%~7.6%

重油

 A重油、B重油、C重油に分かれており、さらに細分化されている

 引火点は重油の種類によって異なる

 主な成分は炭化水素だが硫黄などが含まれている

 水より比重が小さく水に浮かぶ

 褐色または暗褐色の液体である 水よりもやや軽く、水に溶けない

 燃焼温度が高く、消火が困難である

動物性油類が、布などに染み込んだ状態で自然発火する理由

 染み込んだ油が空気中の酸素で酸化され熱が溜まるため

常温(20℃)で引火の危険性がある物質

 ガソリン:引火点-40℃

 アマニ油:引火点222℃

 二硫化炭素:引火点-30℃

 シリンダー油:引火点250℃

 メタノール:引火点11℃

 

性質並びに予防及び消火の方法

丙種危険物取扱者が取扱うことができる危険物の一般的な性状

 常温(20℃)で液体である

 蒸気は空気より重い

 電気を通さず静電気を発生、蓄積しやすい

 比重が1より小さければ水より軽いため、水面に浮いて広がる

第四類の危険物の危険性

 火気等により引火する危険性がある

 発生する蒸気は空気より重いため低所に流れ、思わぬ所で引火する危険性がある

 流動性があるので、火災が拡大しやすい

 静電気が発生しやすく・蓄積しやすく危険である

 火花、火気等によって引火するため危険である

第四石油類に関する説明

 常温では引火しない

 第四石油類は第四類危険物を引火点などによって7つに区分したうちの一つである

 液比重はほとんどが1未満である

 燃焼すると液温が高くなり消火が難しくなる

 一般に静電気が発生しやすい

 常温で液体である

 水より軽い

 蒸気は空気より重い

 霧状にすると引火しやすくなる

 潤滑油は引火点が200℃以上250℃未満は第四石油類で、引火点が70℃以上200℃未満は第三石油類

 第四石油類に固体のものはない

 常温でほとんど蒸発しないが、加熱すると蒸発、引火する危険性がある

ガソリンの性状

 蒸気は空気より重い 引火点は0℃より低い 特有の臭いがあり、原油を分留して得られる

 電気の不良導体であるから、静電気を発生しやすく、蓄積もしやすい

 蒸気は空気より重い

 燃焼範囲は、1.4〜7.6vol%である

 揮発性の強い液体で、特有の臭気がある

 引火点は−40度以下であり、極めて引火しやすい

 丙種危険物取扱者が取り扱う危険物の中で、最も引火しやすい

 ゴム、油脂などをよく溶かす 電気の不良導体である

灯油の性状

 室内で取扱いう場合は、換気・通風をよくする

 貯蔵容器は密栓し、冷所に保存する 水より軽く水に溶けないので、水面に浮いて拡がりやすい

 引火点は40℃以上であり、霧状にすると引火点以下でも引火しやすくなる

 気温が氷点下であっても、液温が高ければ引火の危険性がある

 液温が引火点以下でも霧状の細粒で浮遊しているときは引火しやすい

 加熱して液温を上げれば、引火の危険性は高くなる

 ガソリンと混合すると引火しやすくなる

重油の性状

 褐色もしくは暗褐色の液体である

 粘性のある液体である 蒸気になった時、空気より重い

 他の油同様、水より軽く水に溶けない

 常温で引火するのでガソリンと同様の注意が必要である

 重油の入っていた容器を洗浄する時が温水で洗う

軽油の性状

 蒸気は空気より重い

 引火点は45℃以上でガソリンより高い

 電気の不良導体で静電気が発生しやすく蓄積もされやすい

 水より軽く、水には溶けない

 霧状になると引火しやすくなる

 自転車の燃料に使用され、ディーゼル油ともいわれる

 ガソリンより発火点は低い

動植物油類の性状

 一般に純粋なものは無色透明である

 引火点は高いが火災になると、重油と同様の危険性がある

 ヨウ素価の高い乾性油が最も自然発火しやすい

 常温では引火しないが、加熱を続けると引火及び発火の危険性がある

 乾性油、不乾性油の分類はヨウ素価によるもので、引火点、発火点とは関係ない

 水による消火は不適

 ヤシ油は不乾性油なので、動植物油類の中では自然発火しやすい

潤滑油

 加熱しない限り引火する危険性は小さい

 一般に水に溶けず、粘性が大きい

 第四石油類に属するものが多いが、第三石油類に属するものもある 

 第三石油類に属する潤滑油の引火点は、70℃以上200℃未満であるが、第四石油類の潤滑油は200℃以上250℃未満である

ガソリンの入っていた容器に灯油を注入した場合の危険性

 ガソリン蒸気が灯油に溶けて濃度が燃焼範囲内にまで下がり、注入時の静電気火花などによって、爆発する危険性がある

灯油の火災に適応する消火器

 霧状放射の強化液消火器
 ハロゲン化物消火器
 泡消火器

引火点

 灯油:40℃以上
 重油:60〜150℃
 ギヤー油:170℃〜310℃
 軽油:45℃以上

重油、軽油、灯油、ガソリンの全てに共通する性状

 比重は1より小さい

軽油とガソリンの共通点

 引火点は、ガソリンより軽油の方が高い

 いずれも消火には窒息作用による消火がよい

 いずれも引火性を有する液体である

 ガソリン、軽油共に空気より重い

灯油とガソリンの共通する性状

 重油より引火点は低い

 発生する蒸気は空気より重い

 冷水にも温水にも溶けない

ガソリンと重油に共通する性状

 消火には窒息消火が適当である

ガソリン、軽油、動植物油類に共通する性状

 燃えるときは黒鉛を発する

 温度20℃では液体である 水に溶けない

ガソリンの入ったドラム缶が空になっても危険である理由

 ドラム缶内に燃焼範囲内の濃度のガソリン蒸気が残存し、引火・爆発する危険性があるから

ガソリン、灯油などの火災のもっとも適切な消火方法

 酸素の供給を断つ、ガソリン、灯油などの油火災は窒息消火が最も適切である

軽油の取扱い上の注意点

 直射日光を避け、冷所に貯蔵する 換気・通風をよくする

 火気を近づけない

 容器は必ず密栓する

自然発火しやすい危険物

 アマニ油

引火性液体を取扱う時の注意事項

 空になった容器にも注意する

 容器に入れるときには、いっぱいに満たさない

 室内で取扱うときは換気を十分に行う

 蒸気の発生を抑えるために、液温をなるべく低く保つ

引火点が高い危険物から順に並べた組み合わせ

 アマニ油→重油→軽油→灯油→ガソリン

ヨウ素価

 アマニ油のヨウ素価は130以上である

 ヨウ素価が高いほど酸化熱が発生しやすく、自然発火しやすい 不乾性油は乾性油よりヨウ素価が低い

 動植物油類は乾きやすいものほど、ヨウ素価が高い

 

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