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株とは?株価・配当・PER・PBR・ROE・株主優待・NISAを初心者向けに解説

株式投資は、企業が発行する株式を購入し、
株価の値上がりや配当などによって利益を得ることを目指す資産運用方法の一つです。

株式を購入すると、その企業の株主となります。
株主は、企業によっては配当金や株主優待を受け取ることができ、
株価が購入時より上昇した場合には、売却することで値上がり益を得られる可能性があります。

一方で、株価は企業の業績だけでなく、
景気、金利、為替、ニュース、投資家の期待などさまざまな要因によって変動します。
購入価格より株価が下落した状態で売却すると、元本割れする可能性があります。

また、株式を比較するときには、
PER、PBR、ROEなどの指標がよく使われます。
これらは株価の水準や企業の収益性などを確認するための参考になります。

この記事では、資産運用を勉強するための基礎として、
株とは何か、株価が動く理由、配当、PER、PBR、ROE、
株主優待、現物取引と信用取引の違い、
NISAについて整理します。

注意:
この記事は、株式投資や資産運用について学習するための備忘録です。
特定の企業、株式、証券会社、金融商品などへの投資を推奨するものではありません。
株価、配当、株主優待、税制、NISA制度、取引条件などは変化する場合があります。
実際に投資する場合は、金融庁、日本取引所グループ、
各企業、証券会社などが公表している最新の情報を確認してください。

株とは

株とは、株式会社が事業に必要な資金を集めるために発行するものです。

投資家が株式を購入すると、その会社の株主になります。

株主は、その企業に出資している立場となり、
保有する株式数などに応じて一定の権利を持ちます。

株式会社は株式を発行して投資家から資金を集め、
その資金を設備投資、新商品の開発、事業拡大などに利用します。

例:
ある企業の株価が1株1,000円で、
100株購入した場合、
単純化すると購入金額は10万円です。

その後、株価が1株1,200円になり、
100株すべてを売却すれば、
売却金額は12万円となります。

手数料や税金などを考慮しなければ、
2万円の値上がり益が発生します。

株式投資で利益が発生する仕組み

株式投資から得られる利益には、
主に次のようなものがあります。

  • 株価の上昇による値上がり益
  • 企業から支払われる配当金
  • 企業によっては株主優待

株価の値上がりによって得られる利益は、
「キャピタルゲイン」と呼ばれることがあります。

配当など、資産を保有することで得られる利益は、
「インカムゲイン」と呼ばれることがあります。

株価はなぜ動く?

株価は、市場で株式を買いたい人と売りたい人の取引によって決まります。

買いたい人が増えれば株価は上昇しやすくなり、
売りたい人が増えれば株価は下落しやすくなります。

しかし、
「なぜ買いたい人や売りたい人が増えるのか」
には多くの要因があります。

  • 企業の売上や利益
  • 決算内容
  • 業績予想
  • 新商品や新サービス
  • 企業買収や事業提携
  • 景気
  • 金利
  • 為替相場
  • 原材料価格
  • 国内外の政治や経済
  • 災害や事故
  • 投資家の期待や不安

企業の業績と株価

一般的には、企業の利益が増加すると、
将来の成長や配当の増加などを期待する投資家が増え、
株価が上昇する場合があります。

反対に、赤字転落や業績悪化などが発表されると、
株価が下落する場合があります。

ただし、業績が良ければ必ず株価が上がるわけではありません。

市場が事前にそれ以上の好業績を予想していた場合には、
良い決算を発表しても株価が下落することがあります。

株価は現在の業績だけで決まるわけではない

株式市場では、
現在の企業業績だけでなく、
将来の利益や成長への期待も株価に反映されます。

例:
現在は利益が小さい企業でも、
将来大きく成長すると考える投資家が多ければ、
株価が高くなる場合があります。

反対に現在は大きな利益を出している企業でも、
将来的に利益が減少すると予想されれば、
株価が下落する場合があります。

株価の値上がり益とは

株を購入した価格より高い価格で売却すると、
その価格差が値上がり益になります。

例:
1株500円の株を100株購入した場合、
購入金額は5万円です。

株価が1株700円まで上昇してから100株売却すると、
売却金額は7万円です。

手数料や税金などを考慮しなければ、
2万円の値上がり益になります。

反対に株価が下落した状態で売却すると、
売却損が発生します。

配当とは

配当とは、
企業が得た利益などの一部を株主へ分配するものです。

配当を実施する企業では、
保有株数に応じて配当金を受け取ることができます。

例:
1株あたり年間50円の配当を行う企業の株式を
100株保有している場合、
年間配当金は税引前で5,000円です。

配当は必ず支払われるわけではない

株式を保有していれば、
必ず配当金を受け取れるわけではありません。

配当を実施しない企業もあります。

また、これまで配当を実施していた企業でも、
業績や経営方針などによって配当を減らしたり、
配当を停止したりする場合があります。

配当利回りとは

配当利回りは、
株価に対して年間どの程度の配当を受け取れるかを見るための指標です。

例:
株価1,000円の株式で、
年間配当金が1株50円の場合、
配当利回りは5%です。

配当利回りが高い企業は魅力的に見える場合がありますが、
単純に配当利回りだけで判断することはできません。

株価が大きく下落した結果として、
配当利回りが高く見えている場合もあります。

また、将来の減配や無配によって、
実際に受け取る配当が減少する可能性もあります。

PERとは

PERとは、
Price Earnings Ratioの略で、
日本語では「株価収益率」と呼ばれます。

株価が1株あたり利益の何倍になっているかを見る指標です。

計算方法:
PER = 株価 ÷ 1株あたり利益(EPS)

例:
株価が1,000円、
1株あたり利益が100円の場合、
PERは10倍です。

一般的には、
PERが高いほど利益に対して株価が高く評価されており、
PERが低いほど利益に対して株価が低い状態と見ることができます。

PERが低ければ必ず割安とは限らない

PERが低いという理由だけで、
その株式が必ず割安とは限りません。

将来の利益減少が予想されている企業では、
株価が低下してPERが低くなっている場合があります。

また、業種によって一般的なPERの水準も異なるため、
同じ業種の企業や過去のPERなどと比較して見ることも重要です。

PBRとは

PBRとは、
Price Book-value Ratioの略で、
日本語では「株価純資産倍率」と呼ばれます。

株価が1株あたり純資産の何倍になっているかを見る指標です。

計算方法:
PBR = 株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)

例:
株価が1,000円、
1株あたり純資産が500円の場合、
PBRは2倍です。

PBR1倍とは

PBRが1倍の場合、
株価と1株あたり純資産が同じ水準ということになります。

PBRが1倍を下回る企業は、
株価が1株あたり純資産を下回っている状態です。

ただし、
PBRが1倍未満だから必ず割安というわけではありません。

将来の収益性が低いと評価されていたり、
保有資産の価値に不安があったりすることが原因で、
PBRが低くなっている場合もあります。

ROEとは

ROEとは、
Return on Equityの略で、
企業が株主から預かった資本を使って、
どの程度効率よく利益を生み出しているかを見る指標です。

日本語では「自己資本利益率」や
「株主資本利益率」などと呼ばれます。

基本的な考え方:
ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100

例:
自己資本が100億円で、
当期純利益が10億円の場合、
単純化するとROEは10%です。

ROEが高い企業は、
株主から集めた資本を使って効率よく利益を生み出していると見ることができます。

ROEは高ければ高いほど良いとは限らない

ROEは企業の収益性を見るために便利な指標ですが、
数字だけで判断することはできません。

自己資本が小さくなれば、
同じ利益でもROEは高くなります。

また、借入金を増やして自己資本の割合が低くなっている企業では、
ROEが高く見える場合があります。

そのため、ROEを見る場合には、
財務状況や自己資本比率なども合わせて確認することが重要です。

PER・PBR・ROEの違い

指標 主に見るもの 基本的な考え方
PER 利益と株価の関係 株価が利益の何倍か
PBR 純資産と株価の関係 株価が1株あたり純資産の何倍か
ROE 資本を使った収益性 自己資本からどの程度利益を生み出したか

PERやPBRは、
株価が企業の利益や純資産に対してどの程度の水準にあるかを見る指標です。

ROEは、
企業が資本をどの程度効率よく利益につなげているかを見る指標です。

それぞれ見ているものが異なるため、
一つの指標だけではなく複数の指標を組み合わせて確認することが重要です。

株主優待とは

株主優待とは、
企業が一定の条件を満たした株主に対して、
自社の商品やサービス、商品券などを提供する制度です。

株主優待を実施している企業では、
所定の基準日に一定数以上の株式を保有していることなどが
優待を受ける条件になります。

例:
企業によっては100株以上保有する株主に対して、
自社商品、食事券、買物券、割引券などを提供する場合があります。

株主優待はすべての企業が実施しているわけではない

株主優待は企業が任意で実施する制度であり、
すべての上場企業が実施しているわけではありません。

また、優待内容や必要株数、
長期保有条件などが変更される場合があります。

株主優待制度そのものが廃止される場合もあります。

配当と株主優待は別のもの

配当と株主優待は、
どちらも株式を保有することで受けられる可能性がありますが、
別のものです。

項目 配当 株主優待
内容 主に現金 商品・サービス・割引券など
実施 企業によって異なる 企業によって異なる
金額・内容 変更される場合がある 変更・廃止される場合がある

現物取引とは

現物取引とは、
自分の資金を使って実際に株式を購入する取引です。

例:
10万円の資金を使って、
10万円分の株式を購入するのが基本的な現物取引です。

購入した株式は自分の資産として保有します。

株価が下落すると評価額は減少しますが、
通常の現物買いであれば、
株価下落によって追加の資金を証券会社へ差し入れる仕組みではありません。

株価が0円になった場合には、
投資した資金を失う可能性があります。

信用取引とは

信用取引とは、
証券会社に保証金を預け、
資金や株式を借りて売買する取引です。

通常の信用取引では、
委託保証金を利用して、
保証金の約3倍までの金額を取引することができます。

また、
株式を借りて先に売却する「信用売り」を利用できることも、
現物取引との大きな違いです。

考え方:
100万円の資金で約300万円分の株式を取引した場合、
株価が10%変動すると、
約30万円の利益または損失が発生する可能性があります。

信用取引では、
自分が実際に持っている資金より大きな金額を取引できるため、
利益が大きくなる可能性がある一方、
損失も大きくなる可能性があります。

信用取引には追加のコストがある

信用取引では、
資金や株式を借りて取引するため、
金利や貸株料などのコストが発生する場合があります。

また、株価変動によって保証金の状況が悪化した場合、
追加保証金が必要になったり、
証券会社によって強制的に決済されたりする場合があります。

現物取引と信用取引の違い

項目 現物取引 信用取引
使用する資金 基本的に自分の資金 保証金をもとに資金や株式を借りる
取引可能額 基本的に保有資金の範囲 保証金の約3倍まで取引できる場合がある
空売り 基本的にできない 信用売りを利用できる
金利・貸株料 通常なし 発生する場合がある
追加保証金 通常なし 発生する場合がある
損失 購入した株式の価値下落によって発生 レバレッジにより損失が大きくなる可能性がある

信用取引は現物取引よりリスクが大きい

信用取引では、
レバレッジを利用して自己資金以上の取引ができるため、
株価の小さな変動でも自己資金に対する損益が大きくなる場合があります。

また、信用売りでは株価が上昇すると損失が拡大します。

そのため、
現物取引と信用取引は単純に購入方法が違うだけではなく、
リスクの大きさや仕組みも異なります。

NISAとは

NISAとは、
個人の資産形成を支援するための税制優遇制度です。

通常、株式や投資信託などから得た売却益や配当などには税金がかかりますが、
NISA口座内で対象商品を購入した場合、
一定の条件のもとで得られた利益が非課税になります。

現在のNISAには、
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があります。

つみたて投資枠とは

つみたて投資枠は、
長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託などを対象とした投資枠です。

年間投資枠は120万円です。

個別株式は、
つみたて投資枠では購入できません。

成長投資枠とは

成長投資枠では、
一定の条件を満たす上場株式や投資信託などを購入できます。

年間投資枠は240万円です。

そのため、
日本の個別株式をNISAで購入する場合には、
主に成長投資枠を利用することになります。

NISAの年間投資枠

投資枠 年間投資枠
つみたて投資枠 120万円
成長投資枠 240万円
合計 最大360万円

つみたて投資枠と成長投資枠は併用することができ、
合計で年間最大360万円まで投資できます。

NISAの非課税保有限度額

NISAには、
生涯を通じた非課税保有限度額があります。

つみたて投資枠と成長投資枠を合わせた
非課税保有限度額は1,800万円です。

ただし、
成長投資枠で利用できる金額は、
この1,800万円のうち最大1,200万円です。

項目 上限
NISA全体の非課税保有限度額 1,800万円
そのうち成長投資枠 最大1,200万円

NISAで株を売却すると枠はどうなる?

NISA口座で保有している商品を売却すると、
売却した商品の取得金額に相当する非課税保有限度額を
翌年以降に再利用することができます。

例:
NISAで100万円分の株式を購入し、
その後120万円で売却したとします。

再利用できる非課税保有限度額は、
売却価格の120万円ではなく、
購入時の取得金額である100万円です。

ただし、
売却によって復活する非課税保有限度額を利用できるのは翌年以降です。

また、
復活した非課税保有限度額がその年の年間投資枠に
上乗せされるわけではありません。

NISAなら損をしないわけではない

NISAは、
投資による利益を一定の条件で非課税にする制度です。

投資そのもののリスクをなくす制度ではありません。

例:
NISA口座で10万円分の株式を購入して、
株価下落によって5万円になった場合、
NISAを利用していても資産価値は5万円になります。

NISAを利用しているから株価が下落しない、
元本が保証されるということではありません。

NISAで損失が出た場合の注意点

NISA口座で発生した損失は、
課税口座で発生した利益との損益通算ができません。

NISAでは利益が非課税になる一方、
損失については通常の課税口座とは扱いが異なります。

株式投資で確認したい項目

株式を比較するときは、
単純に株価が安いか高いかだけではなく、
企業の業績や財務状況なども確認することが重要です。

  • 株価
  • 売上高
  • 営業利益
  • 当期純利益
  • 1株あたり利益(EPS)
  • PER
  • PBR
  • ROE
  • 自己資本比率
  • 配当金
  • 配当利回り
  • 配当性向
  • 株主優待
  • 有利子負債
  • 今後の業績予想

株価だけを見て「安い」と判断しない

株価が100円の企業と、
株価が10,000円の企業を比較して、
100円の企業の方が割安とは限りません。

株価そのものは、
発行されている株式数や企業の利益、
純資産などとの関係によって決まります。

そのため、
株価だけでは企業の割安・割高を判断することはできません。

PERやPBRなどの指標が使われるのは、
株価を企業の利益や純資産と比較するためです。

高配当株にもリスクはある

配当利回りが高い株式は、
長期保有による配当収入を考える場合に魅力的に見えることがあります。

しかし、
高配当だから安全というわけではありません。

  • 業績悪化による減配
  • 配当停止
  • 株価下落
  • 一時的な特別配当により利回りが高く見えている
  • 株価下落によって配当利回りが高く見えている

配当利回りを見る場合には、
配当額だけではなく、
企業がその配当を継続できるかどうかも確認する必要があります。

株式投資にもリスクはある

株式投資では、
企業の成長による値上がり益や配当を期待できる一方、
さまざまなリスクがあります。

  • 株価変動リスク
  • 企業の業績悪化
  • 倒産などの信用リスク
  • 減配・無配のリスク
  • 株主優待の変更・廃止
  • 市場全体の下落
  • 流動性リスク
  • 信用取引の場合はレバレッジによる損失拡大

株式と国債の違い

株式と国債は、
どちらも資産運用に利用されますが、
仕組みは大きく異なります。

項目 株式 国債
資金を提供する相手 企業
投資家の立場 株主 債権者
主な収益 値上がり益・配当 利子・償還差益など
満期 通常なし あり
価格変動 一般的に大きい 種類によって異なる
元本保証 なし 商品・保有方法によって扱いが異なる

まとめ

株とは、
株式会社が資金を集めるために発行するもので、
株式を購入するとその企業の株主になります。

株式投資では、
株価が購入価格より上昇した場合の値上がり益や、
企業から支払われる配当などを得られる可能性があります。

一方で、
株価は企業業績、景気、金利、為替、
将来への期待などさまざまな要因によって変動します。

株式を比較するときには、
PER、PBR、ROEなどの指標が利用されます。

PERは利益と株価の関係、
PBRは純資産と株価の関係、
ROEは企業が資本をどの程度効率よく利益につなげているかを見る指標です。

また、
株式の取引方法には現物取引と信用取引があり、
信用取引では保証金を使って自己資金以上の取引を行える一方、
損失も大きくなる可能性があります。

NISAを利用すると、
対象となる株式や投資信託から得られた利益を
一定の条件で非課税にすることができます。

ただし、
NISAは投資の損失を防ぐ制度ではありません。

株式投資では、
単純に「株価が安い」「配当利回りが高い」
という一つの数字だけを見るのではなく、
企業の利益、財務状況、株価指標、配当、
将来の事業環境などを組み合わせて確認すること
が重要です。

参考情報