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土壌微生物の考察例|コロニー数・CFU/g・土壌pH・含水率・誤差原因

土壌微生物の観察・計数は、土壌中に生息する細菌、放線菌、菌類などの存在量や特徴を調べる実験です。土壌には、落葉や根から供給された有機物を分解する微生物、窒素循環に関わる微生物、植物の根と共生する微生物など、多様な生物が存在しています。

土壌微生物は、土壌のpH、含水率、温度、有機物量、通気性、植生、施肥、土地利用などの影響を受けます。そのため、異なる場所の土壌を比較することで、環境条件と微生物数・コロニー形態の関係を考察できます。

教育実験では、土壌懸濁液を段階希釈し、教育用の一般培地へ接種して形成されたコロニーを数え、土壌1 gあたりの生菌数をCFU/gとして求める方法がよく用いられます。

ただし、培地上に形成されるコロニーは、土壌中の微生物すべてを表すものではありません。使用した培地、温度、酸素条件、培養時間などに適応できる微生物だけが検出されます。

本記事では、学校や大学で行う安全な教育用土壌微生物実験を想定し、導入、注意書き、結果項目、参考実験値、計算、誤差原因、結果文、考察例の順にまとめます。

注意:

この記事は、生物学・微生物学・生態学実験レポートを作成するための学習用参考資料です。掲載しているコロニー数、CFU/g、土壌pH、含水率などは説明用の参考例であり、特定の場所の実測値ではありません。

土壌には、未知の微生物や健康へ影響する微生物が含まれる可能性があります。採取、希釈、培地への接種、観察、廃棄は、必ず担当教員または施設管理者の監督下で行ってください。

培養したシャーレは開封せず、ふた越しに観察してください。形成されたコロニーへ直接触れたり、においを確認したりしないでください。

人体由来試料、動物の排泄物、腐敗物、下水、医療施設周辺など、安全性を確認できない場所の試料を使用しないでください。

教育実験では、学校が指定した安全な土壌試料、教育用菌株、既製の観察用プレートなどを使用してください。

培養後のプレートや使用済み器具は、施設の微生物廃棄手順に従って処理してください。家庭ごみとして自己判断で廃棄しないでください。

実験中は手袋や保護眼鏡を使用し、作業後は作業台を清掃して手洗いを行ってください。

土壌微生物調査の基本

土壌微生物の役割

土壌微生物は、有機物の分解、腐植形成、窒素やリンなどの養分循環、植物病原菌の抑制、植物との共生などに関わっています。

希釈平板法

土壌を滅菌水などへ懸濁し、段階的に希釈した試料を培地へ接種します。培養後に形成されたコロニー数と希釈倍率から、元の土壌中の生菌数を推定します。

コロニー

コロニーは、培地上で増殖した微生物の集まりです。色、形、表面、盛り上がり、縁、透明度、大きさなどを記録します。

CFU

CFUは「colony-forming unit」の略で、コロニー形成単位を意味します。1個のコロニーが必ず1個の細胞から生じるとは限らず、複数の細胞がまとまって1個のコロニーをつくる場合もあります。

培養法の限界

土壌中の微生物の多くは、一般的な培地や限られた培養条件では増殖しません。そのため、培養で得られる菌数は、土壌中の総微生物数より少なくなるのが一般的です。

結果に記録する主な項目

  • 採取日
  • 採取地点
  • 天候
  • 直前の降雨
  • 土地利用
  • 植生
  • 採取深度
  • 土壌の色
  • 土壌のにおい
  • 土性
  • 落葉・腐植の有無
  • 土壌温度
  • 土壌pH
  • 含水率
  • 使用した土壌質量
  • 懸濁液量
  • 希釈倍率
  • 接種量
  • 培地の種類
  • 培養条件
  • 培養時間
  • プレートごとのコロニー数
  • 計数に使用した希釈段階
  • 細菌様コロニー数
  • 菌類様コロニー数
  • 放線菌様コロニー数
  • コロニーの色
  • コロニーの形
  • コロニーの大きさ
  • コロニー表面の状態
  • コロニー周縁の形
  • 土壌1 gあたりのCFU
  • 反復測定値
  • 平均値
  • 標準偏差
  • 地点間の菌数比

参考実験値

採取地点の概要

地点 環境 特徴
地点A 落葉樹林 落葉と腐植が多く、日陰
地点B 芝生 定期的に刈り込み、日当たり良好
地点C 裸地 植生が少なく、乾燥しやすい

土壌環境の参考値

項目 地点A 地点B 地点C
土壌温度 18.4℃ 21.7℃ 24.9℃
pH 5.8 6.6 7.2
含水率 32.5% 24.8% 11.6%
有機物量の相対評価 多い 中程度 少ない
土性 壌土 砂質壌土 砂質土

希釈段階ごとのコロニー数

地点 10−3 10−4 10−5 計数採用
地点A 全面に多数 186 24 10−4
地点B 全面に多数 94 11 10−4
地点C 142 17 2 10−3

反復プレートの参考値

地点 反復1 反復2 反復3 平均
地点A(10−4 181 186 191 186
地点B(10−4 91 94 97 94
地点C(10−3 138 142 146 142

推定菌数の参考値

地点 平均コロニー数 希釈倍率 接種量 推定菌数
地点A 186 104 0.1 mL 1.86 × 107 CFU/g
地点B 94 104 0.1 mL 9.4 × 106 CFU/g
地点C 142 103 0.1 mL 1.42 × 106 CFU/g

コロニー形態の参考例

表面 周縁 推定区分
型1 乳白色 円形 平滑 全縁 細菌様
型2 黄色 円形 光沢あり 全縁 細菌様
型3 白色 放射状 綿毛状 不規則 菌類様
型4 灰白色 不規則 乾燥・粉状 波状 放線菌様

形態別コロニー数の参考値

区分 地点A 地点B 地点C
細菌様 132 76 124
菌類様 31 9 5
放線菌様 23 9 13
合計 186 94 142

加熱処理前後の参考値

試料 未処理 教育用加熱処理後 残存率
地点A 186 28 15.1%
地点B 94 17 18.1%
地点C 142 35 24.6%

計算方法

土壌含水率

湿潤土壌10.0 gを乾燥させた後の質量が7.55 gだった場合は、次のようになります。

水分量 = 湿潤質量 − 乾燥質量

= 10.0 − 7.55

= 2.45 g

含水率(湿量基準) = 水分量 ÷ 湿潤質量 × 100

= 2.45 ÷ 10.0 × 100

= 24.5%

希釈倍率

10倍希釈を4回繰り返した場合は、次のようになります。

希釈倍率 = 10 × 10 × 10 × 10

= 104

希釈度 = 10−4

CFU/gの計算

10−4希釈液を0.1 mL接種し、平均186コロニーが得られた場合は、次のようになります。

CFU/g = コロニー数 × 希釈倍率 ÷ 接種量(mL)

= 186 × 104 ÷ 0.1

= 1.86 × 107 CFU/g

土壌懸濁液調製時の補正

土壌1.0 gを9.0 mLの液へ加えた最初の懸濁液を10−1希釈として扱う場合、その後の希釈段階を含めて全体の希釈度を確認します。

全体希釈度 = 初期懸濁の希釈度 × その後の希釈度

= 10−1 × 10−3

= 10−4

反復測定の平均値

平均 = (181 + 186 + 191) ÷ 3

= 186コロニー

標準偏差

s = √{Σ(xi − x̄)2 ÷ (n − 1)}

= 5.0コロニー

変動係数

変動係数(%) = 標準偏差 ÷ 平均値 × 100

= 5.0 ÷ 186 × 100

≈ 2.7%

地点間の菌数比

地点Aと地点Cの推定菌数を比較する場合は、次のようになります。

菌数比 = 地点AのCFU/g ÷ 地点CのCFU/g

= 1.86 × 107 ÷ 1.42 × 106

≈ 13.1倍

形態群の割合

地点Aで菌類様コロニー31、総コロニー186の場合は、次のようになります。

菌類様コロニー割合(%) = 31 ÷ 186 × 100

≈ 16.7%

加熱処理後の残存率

残存率(%) = 処理後コロニー数 ÷ 未処理コロニー数 × 100

= 28 ÷ 186 × 100

≈ 15.1%

乾燥土壌基準への補正

湿潤土壌基準の菌数が9.4 × 106 CFU/g、含水率が24.8%の場合、乾燥土壌割合は75.2%です。

乾燥土壌基準CFU/g = 湿潤土壌基準CFU/g ÷ 0.752

= 9.4 × 106 ÷ 0.752

≈ 1.25 × 107 CFU/g乾土

主な誤差原因

誤差原因 結果への影響 改善方法
採取地点のずれ 土壌環境の局所差が結果へ影響する 位置と周辺環境を記録する
採取深度の違い 表層と深層で菌数が変わる 採取深度を統一する
落葉や根の混入量の違い 有機物量と菌数が変化する 採取条件をそろえる
採取量不足 局所的な偏りが大きくなる 複数点から混合試料を作る
採取後の長時間放置 微生物が増殖または死滅する 速やかに処理する
保存温度の違い 微生物群集が変化する 一定条件で短時間保存する
土壌の混合不足 微生物分布の偏りが残る 均一化してから秤量する
土壌質量の測定誤差 CFU/g換算値がずれる 校正済みのはかりを使う
懸濁不足 土壌粒子から微生物が離れない 指定時間と方法で懸濁する
懸濁後の沈降 採取位置で菌濃度が変わる 採取直前に均一化する
希釈操作の誤差 菌数計算が大きくずれる 希釈ごとに十分混合する
ピペット容量の選択ミス 接種量に誤差が生じる 適切な容量範囲を使う
チップ交換不足 希釈段階間で汚染が起こる 操作ごとに交換する
培地表面への広げ方の差 コロニー分布が偏る 同じ方法で均一に広げる
培地表面の水分 コロニーが融合して数えにくい 適切な状態の培地を使う
コロニー数が多すぎる 融合して過小計数になる より高い希釈段階を採用する
コロニー数が少なすぎる 偶然誤差が大きくなる より低い希釈段階も測定する
培養条件の違い 増殖する微生物群が変わる 温度と時間を統一する
培養時間が短い 増殖の遅い微生物を見落とす 指定時間まで観察する
培養時間が長い コロニーが融合する 適切な時点で計数する
プレートの乾燥 増殖が抑制される 適切に密閉・保管する
外部からの汚染 土壌由来でないコロニーが生じる 無菌操作と対照を用いる
ブランク対照の未実施 培地や器具由来の汚染を判別できない 陰性対照を設ける
コロニーの重複計数 菌数を過大評価する 印を付けながら数える
小型コロニーの見落とし 菌数を過小評価する 一定照明で拡大して観察する
融合コロニーの判定差 計数者間で差が生じる 判定基準を統一する
色や形だけで種を断定 誤同定につながる 形態型として記録する
菌糸の広がり 複数コロニーの境界が不明になる 早い段階で観察する
含水率補正の未実施 湿潤度の異なる土壌比較が不正確になる 乾燥土壌基準でも比較する
単一培地のみの使用 特定の微生物群だけが検出される 培養法の限界を明記する
培養不能微生物の存在 総微生物数を過小評価する 顕微鏡観察やDNA解析も検討する
反復数不足 ばらつきを評価できない 複数プレートを用いる
季節差の無視 一時的な状態を一般化する 季節ごとに継続調査する

結果文の例

落葉樹林の地点A、芝生の地点B、裸地の地点Cから土壌を採取し、土壌pH、含水率、培地上のコロニー数を比較した。

土壌pHは地点Aで5.8、地点Bで6.6、地点Cで7.2であった。含水率は地点Aで32.5%、地点Bで24.8%、地点Cで11.6%であった。

計数に適したプレートの平均コロニー数は、地点Aで186、地点Bで94、地点Cで142であった。

希釈倍率と接種量から算出した推定菌数は、地点Aで1.86 × 107 CFU/g、地点Bで9.4 × 106 CFU/g、地点Cで1.42 × 106 CFU/gであった。

地点Aの推定菌数は地点Cの約13.1倍であった。

地点Aでは細菌様コロニー132、菌類様コロニー31、放線菌様コロニー23が観察され、菌類様コロニーの割合は約16.7%であった。

考察例

本実験では、落葉樹林、芝生、裸地から採取した土壌について、pH、含水率、培養可能な微生物数、コロニー形態を比較した。

地点Aの推定菌数は1.86 × 107 CFU/gで、3地点中最も高かった。

地点Aは落葉樹林であり、落葉や腐植が多く、含水率も32.5%と高かった。落葉や植物根から供給される有機物は、従属栄養微生物のエネルギー源となる。

また、樹木による日陰や落葉層は土壌の乾燥を抑え、微生物が活動しやすい水分環境を維持すると考えられる。

このため、地点Aでは利用可能な有機物と水分が多く、培養可能な微生物数が増加した可能性がある。

地点AのpHは5.8で弱酸性であった。森林土壌では、落葉の分解生成物や降雨による塩基類の流亡などにより、弱酸性を示すことがある。

地点Aでは菌類様コロニーが31個認められ、割合は約16.7%であった。菌類には酸性条件や落葉などの難分解性有機物に適応したものが多く、森林土壌の有機物分解に関与している可能性がある。

地点Bの推定菌数は9.4 × 106 CFU/gで、地点Aより少なく、地点Cより多かった。

地点Bは芝生であり、植物根からの分泌物や枯死根などが微生物へ有機物を供給していると考えられる。

一方、定期的な刈り込みや踏圧によって、落葉樹林より地表の有機物が少なく、土壌が締め固められていた可能性がある。

土壌の締め固めは、通気性や水分移動を低下させ、微生物群集へ影響する。そのため、地点Bの菌数が地点Aより低かったと考えられる。

地点Cの推定菌数は1.42 × 106 CFU/gで最も低かった。

地点Cは植生の少ない裸地で、含水率は11.6%と低く、有機物量も少なかった。

水分は、微生物の代謝反応や栄養物質の移動に必要である。過度に乾燥した土壌では、微生物の活動や増殖が抑制される。

また、植生が少ないため、落葉や根分泌物から供給される有機物も少なかったと考えられる。

これらのことから、地点Cでは水分と有機物の不足によって、培養可能な微生物数が少なくなった可能性が高い。

地点Aの菌数は地点Cの約13.1倍であった。これは、土壌水分、有機物、植生、温度、通気性などの複数の環境要因が微生物数へ影響した結果と考えられる。

ただし、地点Cでは10−3希釈、地点AとBでは10−4希釈のプレートを計数に用いたため、希釈操作の誤差が地点間比較へ影響した可能性がある。

段階希釈では、各段階のわずかな容量誤差が積み重なる。特に、懸濁液を十分に混合せずに次の希釈を行うと、微生物濃度の偏りが大きくなる。

反復プレートの変動係数は地点Aで約2.7%であり、同一希釈試料における計数の再現性は比較的良好であった。

しかし、プレート間のばらつきが小さくても、採取した土壌そのものが地点全体を代表しているとは限らない。

土壌微生物は、根の周辺、落葉の下、石の周囲などに不均一に分布するため、複数地点から採取した土壌を混合して代表試料とする必要がある。

コロニー形態の観察では、乳白色で円形の細菌様コロニー、綿毛状の菌類様コロニー、乾燥して粉状の放線菌様コロニーなどが認められた。

これらの形態差は、異なる微生物群が存在する可能性を示すが、色や形だけで微生物の種を特定することはできない。

同じ種類の微生物でも培地や培養条件によって形態が変化し、異なる種類が似たコロニーを形成することもある。

したがって、本実験では「細菌様」「菌類様」「放線菌様」として記録し、種名を断定しないことが適切である。

加熱処理後にも一部のコロニーが形成された。地点Aの残存率は15.1%、地点Bは18.1%、地点Cは24.6%であった。

加熱後に残ったコロニーは、教育用条件下で処理に耐えた細胞、胞子、または処理が十分に均一でなかった部分に由来する可能性がある。

ただし、加熱処理後の残存を直ちに特定の芽胞形成菌の存在と断定することはできない。確認には、純化、顕微鏡観察、染色、生化学試験、遺伝子解析などが必要である。

今回求めたCFU/gは、培地上でコロニーを形成できた微生物の数であり、土壌中に存在する全微生物数ではない。

土壌微生物の多くは、一般培地、一定温度、短い培養期間では増殖しない。また、複数の細胞がまとまって1個のコロニーを形成する場合もある。

そのため、CFU/gは「培養可能なコロニー形成単位」の推定値として解釈する必要がある。

土壌間の比較では、含水率の違いも重要である。湿った土壌1 gには乾燥土壌の割合が少ないため、湿潤土壌基準と乾燥土壌基準では菌数が異なる。

地点Bの湿潤土壌基準の菌数9.4 × 106 CFU/gを乾燥土壌基準へ補正すると、約1.25 × 107 CFU/g乾土となった。

水分条件の異なる土壌を比較する場合には、乾燥土壌1 gあたりへ補正することで、より公平な比較が可能になる。

本実験では、地点Aで菌数が多く、地点Cで少なかったことから、土壌水分と有機物量が培養可能な微生物数に影響したと考えられた。

ただし、土壌pH、温度、通気性、植生、採取深度、培地選択なども影響するため、単一要因だけで菌数差を説明することはできない。

今後は、季節ごとの反復調査、複数深度からの採取、土壌有機物量や窒素量の測定、複数種類の培地、顕微鏡計数、DNA解析などを組み合わせることで、土壌微生物群集をより詳しく評価できると考えられる。

コロニーが多すぎて数えられなかった場合の考察例

コロニーが全面に形成されて数えられなかった原因は、希釈倍率が低く、接種した微生物数が多すぎたためと考えられる。コロニーが融合すると菌数を過小評価する可能性があるため、より高い希釈段階のプレートを使用する必要がある。

コロニーがほとんど形成されなかった場合の考察例

コロニーが少なかった原因として、希釈倍率が高すぎた、土壌中の培養可能菌数が少なかった、懸濁が不十分だった、培養条件が適していなかった可能性がある。複数の希釈段階と対照を確認する必要がある。

反復プレートの差が大きかった場合の考察例

反復プレート間の差が大きかった原因として、懸濁液の混合不足、土壌粒子の沈降、ピペット操作、培地上への広げ方の違いが考えられる。接種直前に試料を均一化し、同じ操作で複数プレートへ接種する必要がある。

菌類様コロニーが多かった場合の考察例

菌類様コロニーが多かった原因として、土壌が弱酸性であったこと、落葉や木質成分などの有機物が多かったこと、比較的乾燥した条件へ適応した菌類が存在したことなどが考えられる。ただし、形態だけで菌類を確定することはできない。

土壌pHと菌数が一致しなかった場合の考察例

pHが微生物数へ影響する一方、菌数は含水率、有機物、温度、通気性、植生などにも左右される。そのため、pHの高低とCFU/gが単純に一致しなかった可能性がある。複数の環境要因を総合して評価する必要がある。

まとめ

土壌微生物調査では、希釈平板法によって培養可能な微生物をコロニーとして観察し、CFU/gを求めます。

土壌微生物数は、含水率、有機物量、pH、温度、通気性、植生、採取深度などの影響を受けます。

コロニーの色や形は微生物群の違いを考える手掛かりになりますが、形態だけで種を特定することはできません。

CFU/gは土壌中の総微生物数ではなく、使用した条件でコロニーを形成できた微生物の推定値です。

信頼性の高い比較には、採取条件、希釈操作、培養条件、計数基準を統一し、複数試料と反復プレートを用いることが重要です。