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維持管理業務委託仕様書の作り方

維持管理業務委託仕様書とは、公園・緑地・施設の維持管理を外部事業者へ委託する際に、業務の目的、対象範囲、作業内容、数量、頻度、管理水準、報告方法、安全対策、責任分担などを定める文書です。

仕様書の内容が曖昧だと、発注者は「当然実施されると思っていた」、受注者は「契約範囲に含まれていない」と考え、追加費用、品質低下、事故対応の遅れなどにつながります。作業名を並べるだけでなく、何を、どこまで、いつ、どの状態にするかを具体的に定めることが重要です。

重要:仕様書は、予定価格を作るための積算資料であると同時に、履行確認、検査、支払、契約変更、事故時の責任分担を判断する基準です。数量・頻度・品質・報告・例外条件をできるだけ明確にします。
  1. 仕様書を作る目的
  2. 仕様書を作る前に整理する資料
  3. 仕様書の基本構成
  4. 業務名は対象が分かるようにする
  5. 目的を明記する
  6. 履行場所を明確にする
  7. 対象数量を明示する
  8. 業務区分を整理する
  9. 作業頻度の書き方
  10. 管理水準を明確にする
  11. 成果仕様と作業仕様を使い分ける
  12. 業務計画書を提出させる
  13. 責任者と連絡体制
  14. 指示・協議の窓口を一本化する
  15. 巡回・点検業務の記載事項
  16. 清掃業務の記載事項
  17. 植栽管理の記載事項
  18. 軽微な修繕の範囲
  19. 材料・機械・光熱水費の負担
  20. 安全管理の記載事項
  21. 緊急時・災害時の業務
  22. 応急措置の権限
  23. 報告書の種類
  24. 電子データの仕様
  25. 公園台帳の更新
  26. 個人情報・防犯情報
  27. 再委託の扱い
  28. 法令遵守条項
  29. 保険の加入
  30. 履行確認と検査
  31. 評価指標の例
  32. 契約変更が必要となる例
  33. 疑義・協議条項
  34. 積算と仕様書を一致させる
  35. 入札参加条件の考え方
  36. 最低価格だけで決めない工夫
  37. よくある仕様書の問題
  38. 関連する主な法令
    1. 地方自治法
    2. 地方自治法施行令
    3. 会計法・予算決算及び会計令
    4. 都市公園法
    5. 国家賠償法
    6. 民法
    7. 労働者派遣法
    8. 労働基準法・最低賃金法
    9. 労働安全衛生法
    10. 建設業法
    11. 下請代金支払遅延等防止法・取適法
    12. 個人情報保護法
    13. 廃棄物処理法
    14. 農薬取締法
    15. 道路交通法・道路法
    16. 消防法・建築基準法・電気事業法
  39. 国の資料・参考例
    1. 国営公園の運営維持管理業務仕様書
    2. 労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド
    3. 個人情報保護委員会の委託先監督資料
  40. 関連法令・資料の確認先
  41. 仕様書作成チェックリスト
  42. まとめ

仕様書を作る目的

  • 委託業務の範囲を明確にする
  • 公園ごとの管理品質を統一する
  • 発注者と受注者の責任を分ける
  • 適正な積算・入札・契約につなげる
  • 履行確認・検査の基準を作る
  • 事故・災害・苦情へ迅速に対応する
  • 追加業務・契約変更の判断を容易にする
  • 偽装請負や不適切な再委託を防ぐ

仕様書を作る前に整理する資料

  • 公園台帳・施設台帳
  • 公園区域図・施設配置図
  • 施設・樹木・芝生等の数量
  • 過去の委託仕様書・契約書
  • 作業実績・修繕履歴
  • 事故・苦情・災害履歴
  • 年間管理計画
  • 法定点検・許可期限
  • 予算・予定価格資料
  • 自治体の契約規則・標準約款

仕様書の基本構成

  1. 業務名
  2. 目的
  3. 履行場所
  4. 履行期間
  5. 対象公園・対象施設
  6. 業務内容
  7. 数量・頻度・管理水準
  8. 実施体制・責任者
  9. 業務計画書
  10. 安全管理・利用者対応
  11. 緊急時・災害時対応
  12. 報告・記録・台帳更新
  13. 材料・機械・費用負担
  14. 再委託・法令遵守
  15. 検査・履行確認
  16. 契約変更・協議

業務名は対象が分かるようにする

例:令和○年度 ○○市都市公園維持管理業務委託

「公園管理業務」だけでは範囲が分かりにくいため、清掃、植栽、施設点検、運営管理など、主な業務区分を必要に応じて名称へ含めます。

目的を明記する

記載例:本業務は、対象公園の安全性、快適性及び景観を維持し、公園施設の機能保全と利用者サービスの向上を図ることを目的とする。

目的には、安全確保、機能維持、衛生、景観、長寿命化、利用者サービスなど、発注者が重視する管理方針を記載します。

履行場所を明確にする

  • 公園名
  • 所在地
  • 面積
  • 区域図
  • 除外区域
  • 隣接道路・河川区域
  • 借地・占用区域
  • 管理対象外施設

一覧表と位置図を添付し、境界が曖昧な場所は現地写真や座標で補足します。

対象数量を明示する

対象 数量例 単位
芝生 12,500
草地 8,300
低木 2,100
高木 420
遊具 18
トイレ 3
照明 86

数量は予定数量か確定数量かを明記します。現地確認で差異が出た場合の取扱いも定めます。

業務区分を整理する

  • 巡回・日常点検
  • 清掃・ごみ処理
  • 芝生・草地管理
  • 樹木・低木・花壇管理
  • 遊具・施設点検
  • トイレ・建築物管理
  • 照明・給排水・設備管理
  • 軽微な修繕
  • 利用者・苦情対応
  • 災害・緊急対応
  • 報告・台帳更新

作業頻度の書き方

書き方
回数指定 年間6回
周期指定 原則として週3回
時期指定 5月から10月まで毎月1回
状態指定 草丈が○cmを超えないよう実施
条件指定 台風通過後に臨時点検

回数だけでは、天候や利用状況に対応できない場合があります。回数指定と管理水準を組み合わせます。

管理水準を明確にする

対象 管理水準の例
芝生 利用区域の草丈を概ね○~○cmに保つ
園路 通行を妨げるごみ・落枝・段差を放置しない
トイレ 使用可能で著しい汚れ・悪臭がない
遊具 危険な破損・緩みを発見した場合は直ちに使用停止
樹木 主要動線上の枯枝・支障枝を適切に管理する
避けたい表現:「常に良好な状態を保つ」「必要に応じ適切に実施する」だけでは、履行確認が困難です。可能な範囲で数値、写真、判定例、期限を示します。

成果仕様と作業仕様を使い分ける

方式 内容 向いている業務
作業仕様 方法・回数・手順を指定 法定点検、定型清掃等
成果仕様 達成すべき状態を指定 芝生、景観、包括管理等

受注者の工夫を活かしたい場合は成果仕様が有効ですが、評価方法を明確にする必要があります。

業務計画書を提出させる

  • 実施体制・責任者
  • 年間・月間工程
  • 作業方法
  • 使用機械・車両
  • 安全管理計画
  • 緊急連絡網
  • 資格・教育
  • 再委託予定
  • 廃棄物処理方法
  • 報告・写真管理方法

提出期限、承認・確認の方法、変更時の手続を定めます。

責任者と連絡体制

  • 業務責任者
  • 現場責任者
  • 緊急連絡担当
  • 資格者・専門技術者
  • 発注者監督員
  • 休日・夜間連絡先

事故・倒木・漏電・遊具破損などは、連絡期限を「直ちに」「発見後○分以内」など具体的に定めます。

指示・協議の窓口を一本化する

発注者から受注者への指示は、契約で定めた業務責任者等を通じて行います。発注者が受注者の個々の作業員へ直接、勤務時間、配置、作業順序等を細かく指示すると、契約名称が請負・委託でも、実態によっては労働者派遣と判断されるおそれがあります。

基本:発注者は業務の結果、契約上の要求、危険箇所等を受注者の責任者へ伝え、受注者が自ら労働者を配置・指揮して業務を完成させます。

巡回・点検業務の記載事項

  • 巡回区域・経路
  • 実施頻度・時間帯
  • 確認対象
  • 異常判定基準
  • 使用停止・立入禁止の権限
  • 写真・位置情報
  • 報告期限
  • 点検票の様式

清掃業務の記載事項

  • 対象区域・施設
  • 日常清掃・定期清掃の区分
  • ごみ箱・トイレの頻度
  • 落葉・排水溝の対応
  • 危険物・不法投棄物の扱い
  • 分別・運搬・処分方法
  • イベント後の追加清掃

植栽管理の記載事項

  • 芝刈り・草刈りの面積と回数
  • 草丈・刈高
  • 刈草・剪定枝の処理
  • 樹木剪定の対象・方法
  • 枯枝・危険木の緊急対応
  • 施肥・灌水
  • 病害虫・雑草管理
  • 農薬使用の事前承認・周知・記録

軽微な修繕の範囲

軽微な修繕を委託費に含める場合は、金額・内容・材料費負担を明記します。

項目 記載例
上限額 1件当たり○万円未満
対象 ボルト交換、簡易補修、表示取付等
事前承認 緊急時を除き発注者承認を要する
材料費 委託費に含む/別途精算
報告 施工前後写真・費用・完了日

工事契約に該当する規模の修繕や、資格を要する工事は別発注とするなど、境界を明確にします。

材料・機械・光熱水費の負担

  • 清掃用具・消耗品
  • 肥料・農薬・土壌改良材
  • 交換部品・修繕材料
  • 機械・車両・燃料
  • 電気・水道
  • 通信費
  • 処分費
  • 鍵・倉庫・休憩場所

「必要な費用は受注者負担」と一括せず、高額部品や光熱水費の負担区分を個別に定めます。

安全管理の記載事項

  • 労働安全衛生関係法令の遵守
  • 作業前の危険予知・リスクアセスメント
  • 資格・特別教育
  • 保護具
  • 機械・車両の点検
  • 利用者・第三者の立入規制
  • 飛散・騒音・粉じん対策
  • 熱中症・雷・強風対策
  • 事故・ヒヤリハット報告

緊急時・災害時の業務

  • 倒木・落枝
  • 遊具破損
  • 漏電・停電
  • 冠水・陥没
  • 火災
  • 台風・地震・大雪
  • 重大事故
  • 不審物・危険物

通常委託費に含む対応時間、時間外の取扱い、追加費用、発注者の指示を待たずに行える応急措置を定めます。

応急措置の権限

記載例:受注者は、利用者の生命又は身体に危険が及ぶおそれがあると認めたときは、発注者への連絡と並行して、立入禁止、使用停止、仮囲いその他必要最小限の応急措置を講じるものとする。

報告書の種類

  • 業務計画書
  • 月間・週間予定表
  • 日報・月報
  • 巡回・点検票
  • 作業前後写真
  • 異常・事故報告書
  • 修繕報告書
  • 農薬使用記録
  • 廃棄物処理記録
  • 年度業務完了報告書

電子データの仕様

  • ファイル形式
  • ファイル名の規則
  • 施設管理番号
  • 写真の解像度・撮影方向
  • 提出媒体・クラウド
  • 提出期限
  • データの所有・利用権
  • 契約終了時の返還・削除

公園台帳の更新

新設、撤去、修繕、点検、許可変更等があった場合に、誰が、いつまでに、どの様式で台帳を更新するかを定めます。

  • 施設管理番号
  • 設置・撤去年月
  • 修繕・交換履歴
  • 点検結果
  • 写真・図面
  • 次回点検日

個人情報・防犯情報

苦情対応、事故記録、防犯カメラ、利用者情報等を扱う場合は、委託先の選定、安全管理措置、目的外利用禁止、複製・持出し制限、再委託、漏えい時の報告、契約終了時の返還・削除、監査等を定めます。

再委託の扱い

  • 一括再委託を禁止する
  • 再委託可能な業務を定める
  • 事前承認を必要とする
  • 再委託先の名称・業務・責任者を届け出る
  • 資格・保険・安全体制を確認する
  • 個人情報の再委託条件を定める
  • 受注者の責任が免除されないことを明記する

法令遵守条項

「関係法令を遵守する」と記載するだけでなく、業務に特に関係する法令・条例・基準を列挙します。

  • 都市公園法・都市公園条例
  • 地方自治法・契約規則
  • 労働基準法・労働安全衛生法
  • 最低賃金法
  • 労働者派遣法
  • 廃棄物処理法
  • 農薬取締法
  • 個人情報保護法
  • 道路交通法
  • 消防法・建築基準法

保険の加入

  • 請負業者賠償責任保険
  • 施設賠償責任保険
  • 自動車保険
  • 労災保険
  • その他業務に必要な保険

補償限度額、対象事故、証券写しの提出、保険切れ時の報告を定めます。

履行確認と検査

確認方法 内容
書類確認 日報、写真、点検票、数量
現地確認 管理水準、作業範囲、安全
立会い 重要作業・隠れる部分
抜取検査 複数公園・多数施設
完了検査 契約期間全体の履行

不履行・不十分な場合の再履行、改善報告、委託料減額等は、契約約款・仕様書との整合を確認して定めます。

評価指標の例

  • 巡回・点検実施率
  • 重大異常の報告時間
  • 使用停止措置の適正性
  • 苦情への初動時間
  • 清掃・植栽の管理水準
  • 報告書の正確性・期限遵守
  • 事故・ヒヤリハット件数
  • 台帳更新率

件数を減らすことだけを評価すると、報告しない動機が生じます。事故件数より、報告の迅速性や再発防止を評価します。

契約変更が必要となる例

  • 対象公園・面積・施設数の変更
  • 想定外の災害・大量倒木
  • 作業回数の大幅な増減
  • 法改正・管理基準変更
  • 新施設の供用開始
  • 大規模イベント対応
  • 処分費・材料費の契約上の変更条件

「発注者の指示で何でも実施する」という条項は避け、契約範囲を超える場合は書面協議・契約変更を行います。

疑義・協議条項

記載例:本仕様書に定めのない事項又は疑義が生じた事項については、発注者と受注者が協議し、書面により決定する。

協議前に緊急安全措置が必要な場合の取扱いは、別に明記します。

積算と仕様書を一致させる

  • 対象数量
  • 作業回数
  • 必要人員・資格
  • 機械・車両
  • 材料・消耗品
  • 廃棄物処分
  • 安全対策
  • 報告・台帳更新
  • 緊急対応
  • 諸経費

積算に含めていない業務を仕様書へ多く書くと、予定価格と要求水準が合わなくなります。

入札参加条件の考え方

  • 類似業務実績
  • 必要資格・技術者
  • 地域要件
  • 保険・許認可
  • 財務・経営状況
  • 安全管理体制
  • 個人情報保護体制

過度な条件で競争を不当に制限しないよう、業務上必要な理由を整理します。

最低価格だけで決めない工夫

  • 総合評価方式
  • プロポーザル方式
  • 技術提案
  • 配置体制・資格
  • 安全管理・緊急対応
  • 管理水準の達成方法
  • 過去実績

業務内容、自治体の契約制度、予定価格等に応じ、適切な選定方式を検討します。

よくある仕様書の問題

  • 対象面積・施設数が古い
  • 作業回数しか書かれていない
  • 管理水準・検査基準がない
  • 軽微修繕の範囲が不明
  • 緊急対応がすべて無償扱い
  • 材料・処分費の負担が不明
  • 発注者が作業員へ直接指示する前提
  • 再委託・個人情報条項が弱い
  • 台帳更新・データ返還がない
  • 積算と仕様書が一致していない

関連する主な法令

法令確認の注意:自治体の契約規則、財務規則、標準契約約款、入札参加資格、最低制限価格制度等は自治体ごとに異なります。国の法令だけでなく、発注者の例規を確認します。

地方自治法

地方公共団体の契約、公の施設、指定管理者制度等に関係します。維持管理業務委託では、適正な契約方法、予算執行、履行確認を行います。

地方自治法施行令

一般競争入札、指名競争入札、随意契約、契約相手方の決定等に関係します。契約方式や価格制度は、自治体の契約規則と合わせて確認します。

会計法・予算決算及び会計令

国が発注する業務では、契約方式、予定価格、入札、契約保証等に関係します。地方公共団体の業務では、地方自治法令と自治体の例規が中心になります。

都市公園法

都市公園の設置・管理、公園施設、占用、設置管理許可、都市公園台帳等に関係します。委託対象と公園管理者が行う法的判断を区別します。

国家賠償法

公園施設の設置・管理に瑕疵があり損害が生じた場合に関係します。委託しても公園管理者の責任が当然に消えるわけではないため、点検、報告、監督、修繕判断を適切に行います。

民法

請負・委任・準委任、債務不履行、損害賠償、契約不適合等の一般原則に関係します。業務の性質に応じて契約類型と条項を整理します。

労働者派遣法

委託・請負の形式でも、発注者が受注者の労働者へ直接指揮命令する実態がある場合は、労働者派遣に該当する可能性があります。指示系統と受注者の業務遂行上の独立性を確保します。

労働基準法・最低賃金法

受注者が雇用する労働者の労働時間、休日、賃金等に関係します。著しく低い予定価格や無理な履行条件が、不適切な労務管理につながらないようにします。

労働安全衛生法

草刈り、剪定、伐採、高所、電気、薬剤、重機等の安全衛生に関係します。資格、教育、リスクアセスメント、保護具、作業計画、事故報告等を仕様書へ反映します。

建設業法

委託に含まれる修繕が建設工事に該当する場合は、許可、契約、技術者、下請負等の規定が関係することがあります。維持管理業務と工事の範囲を整理します。

下請代金支払遅延等防止法・取適法

委託取引の内容や事業者規模等によって、発注書面、支払期日、減額禁止等の規制が関係する場合があります。再委託を含め、適正な取引条件を確保します。

個人情報保護法

個人データの取扱いを委託する場合、委託元は委託先を適切に選定し、必要な安全管理措置を契約に盛り込み、取扱状況を把握するなど、必要かつ適切な監督を行います。

廃棄物処理法

清掃ごみ、刈草、剪定枝、汚泥、廃油、薬剤容器等の収集運搬・処分に関係します。許可、委託契約、処理先、マニフェストが必要となる場合を確認します。

農薬取締法

農薬を使用する場合は、登録農薬を表示どおり使用します。使用方法、事前承認、周知、飛散防止、記録、保管、廃棄を仕様書へ記載します。

道路交通法・道路法

道路上での作業、作業車両、街路樹、公園出入口周辺の交通規制等に関係します。必要な許可、誘導員、保安施設等を定めます。

消防法・建築基準法・電気事業法

建築物、消防用設備、受変電設備、照明等の法定点検・保守に関係します。必要資格、報告、点検周期、異常時の停止を明確にします。

国の資料・参考例

国営公園の運営維持管理業務仕様書

国土交通省の国営公園では、業務全体のマネジメント、企画運営、施設・設備維持管理、植物管理などを共通仕様書・個別仕様書に分け、管理水準や提出資料を定めた事例があります。

労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド

厚生労働省は、労働者派遣と請負の区分について、受注者が業務遂行・労務管理を自ら行っているかなどの判断基準を示しています。

個人情報保護委員会の委託先監督資料

個人情報保護委員会は、委託先の適切な選定、契約締結、取扱状況の把握、再委託の管理など、委託元が行う監督の考え方を示しています。

関連法令・資料の確認先

仕様書作成チェックリスト

  • 対象公園・区域・施設・数量を明示したか
  • 作業頻度と管理水準を定めたか
  • 積算内容と仕様書が一致しているか
  • 軽微修繕・材料・処分費の負担を定めたか
  • 緊急時の権限・連絡期限を定めたか
  • 発注者と受注者の指示系統を整理したか
  • 再委託・個人情報・データ返還を定めたか
  • 報告書・写真・台帳更新方法を定めたか
  • 履行確認・検査・再履行基準を定めたか
  • 契約変更・疑義協議の手続を定めたか

まとめ

維持管理業務委託仕様書では、業務名や作業回数だけでなく、対象区域、数量、管理水準、責任者、報告期限、緊急対応、費用負担、検査方法を具体的に定めます。

特に、軽微修繕、災害対応、材料費、廃棄物処分、台帳更新は契約上の認識違いが生じやすい項目です。通常業務に含む範囲と、追加費用・契約変更の対象を明確にします。

法令上は、地方自治法、都市公園法、国家賠償法、民法、労働者派遣法、労働安全衛生法、個人情報保護法、廃棄物処理法等が関係します。発注者が受注者の作業員へ直接指揮命令することを避け、受注者の責任者を通じた適正な請負・委託関係を維持することも重要です。